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スピッツ 草野マサムネの詩の世界 第2回 「死とセックス、あるいは宇宙」

1 死 死のモチーフは、ごく初期からしばしば登場している。 僕らはいつの日か 死ぬからこそ生きるのさ ラララララ 輪廻を巡る (「怪獣ギター」1989年) 死にもの狂いのカゲロウを見ていた 時間のリボンに ハサミを入れた ひとりじゃ生きてけない (「死に…

スピッツ 草野マサムネの詩の世界 第1回 「イメージの海へ」 

(Photo by 高橋宣之氏) イメージの海へ スピッツの楽曲がつつましくふり撒いている魅惑のもっともおおきなものは、並外れてゆたかなイメージを喚び起こすちからにあるといえる。古いわらべうたにも似た親しみやすい旋律にのせてうたわれる詩は、草野マサム…

小曽根真&ゲイリー・バートン ツアー 2013 「TIME THREAD」

管に板がのっているだけなのに、ゲイリーが叩くとまるで芳香が立ちのぼるような音がする。ヴィブラフォンを指さして小曽根氏は言った。ステージ上で軽いジョークを飛ばし合っていたふたりが、深い信頼と尊敬の念で繋がっていることを確認した瞬間であった。 …

『おおかみこどもの雨と雪』 サウンドトラックの覚書

メインテーマ −映画本編のすべての時間、はみ出した、溢れ出た色んな想い、ぜんぶ、この一曲に入ってます。声に出して歌ってみて欲しい曲です。耳から入ってくる音も楽しいですが、身体から溢れる音も楽しいです。*1 24. おかあさんの唄(ハ長調) A B Aのバ…

椎名林檎「カーネーション」の分析

先日より始めたポップ・アナリーゼの試みですが、今回は椎名林檎さんの「カーネーション」を取り上げてみたいと思います。昨年末の紅白歌合戦で拝見したときから、なんか変わってるけどいいウタだなァ、と気になっていたのでした。ちなみにポップ・アナリー…

スピッツ「ルナルナ」の分析

今回は『ハチミツ』に収録の「ルナルナ」を取り上げます。スピッツの楽曲には珍しくセブンスコードがつかわれているため、なんとなく爽やかで洒落た雰囲気が出ていますね*1。タイトルのモチーフは、手塚治虫『ブラック・ジャック』に登場する白いライオンの…

スピッツ「おっぱい」の分析

『憂鬱と官能を教えた学校』を一通り読んで思ったのは、「あの歌を聴くとどうしてキモチいいんだろう?」というような、長いあいだ抱えていながらも解決する術を持たなかった疑問に、もしかしたらひとつの回答を与えられるのではないか、ということです。そ…

4度圏表

CIRCLE OF FOURTH

度数表

度数名 半音の数 度数名 半音の数 完全1度 0 増4度/減5度 6 増1度/短2度 1 完5度 7 長2度 2 増5度/短6度 8 短3度 3 長6 9 長3度/減4度 4 短7度 10 完全4度 5 長7度 11

スケールの構造

ホールトーンスケール(全音音階) Line1 Line2 ⇓C major scale 3:4:1 C minor scale 2:3:3